成長ホルモンには骨や筋肉の成長促進作用のほかに、代謝や脂肪分解を促進する作用などがあります。
「睡眠のゴールデンタイムは22時〜2時」と呼ばれる場合がありますが、これは成長ホルモンの分泌から言われるようです。成長ホルモンは、主に眠ること(特に深い睡眠:ノンレム睡眠)で活発に分泌され、ノンレム睡眠は睡眠の最初で出現することが多いため、一般的な就寝時刻から逆算して22時〜2時が導かれたようです。
しかし、睡眠は、覚醒→ノンレム睡眠→レム睡眠を1サイクル(約 90 分)として、1 晩に3~5 サイクルを繰り返します。ですから、就寝時刻が何時であっても十分な睡眠が取れていれば、成長ホルモンは活発に分泌されます。
また、性ホルモンの分泌と睡眠の関係を調べた文献では、睡眠と性ホルモンの分泌には相関があり、男性ホルモンが関与する毛髪の成長に影響を与えると考えられます。
* Sowers MF, Zheng H, Kravitz HM, et al. Sex steroid hormone profiles are related to sleep measures from polysomnography and the Pittsburgh sleep quality index. Sleep. 2008;31:1339-1349.