毛髪の構造
- 毛髪の組成
- 毛髪の80~90%はたんぱく質で、その他水分や脂質、メラニン色素を含んでいます。たんぱく質は、アミノ酸からなり、毛髪にはイオウを含むシスチンというアミノ酸を多く含むという特徴があります。このシスチンを多く含むことが毛髪に硬くて丈夫で強い弾力性を付与します。毛髪が焦げると嫌な臭いがするのはこのイオウを含むためです。
- 毛髪の構造
- 毛髪は、外側から毛小皮(キューティクル)、毛髄質(コルテックス)、毛髄質(メデュラ)の三層から成り立っています。ちょうど海苔巻きのような形で、海苔の部分がキューティクル、酢飯の部分がコルテックス、かんぴょう等具の部分がメデュラに相当します。
キューティクルは、本来親油性(水をはじく、油となじむ性質)で水を弾き濡れ難いのですが、ダメージを受けると脱落してコルテックスがむき出しになります。コルテックスの性質は親水性(水となじむ、油を弾く性質)のため、傷んだ毛髪は濡れやすくなるのです。
- 毛の色
- 毛髪は本来無色ですが、メラニン色素を含むと色を表現するようになります。メラニン色素は、ユーメラニン(黒褐色系)とフェオメラニン(黄赤色系)の2種類があります。黒髪はユーメラニンが主体でその量が多く、少なくなるにしたがって茶髪、金髪、銀髪(グレイヘア)となり、メラニン色素を含まなくなると白髪になります。そして、フェオメラニンが多い方は赤毛となり、髪の色は遺伝の要素が強く、人種による特徴があります。