毛髪に関する数字

Numbers about hair

毛髪に関する数字

 
 
 

毛髪の発生と毛穴の数
毛髪は、妊娠4ヶ月頃から発生し始め、うぶ毛から軟毛を経て、生まれるまでに硬毛になります。基本的に毛穴の数は成長するにつれて増えたり減ったりすることはなく、赤ちゃんでも成人でも同じです。そして、毛穴の数は体格や性別、年齢に関係なく、ほとんど同じです。
1つの毛穴から生える毛髪本数
毛髪は毛穴(毛孔)から生えていますが、1つの毛穴から1本の毛髪が生えているのではなく、数本が束になって生えています。これを「毛群」といいます。加齢や疾患等により毛群の数が減ることは、薄毛が目立つ一つの要因となります。マイクロスコープ等で毛群を確認することで、現在の状態が確認できます。
 

毛の数と密度
人の身体全体には約500万本の毛が生えていて、頭髪には10~12万本の毛が生えています。
毛の密度は、頭頂部は約300本/cm2、側頭部~後頭部は約200本/cm2で、髭は約40本/cm2、陰部は約30本/cm2、腕は約20本/cm2です。
これらの数や密度は、胎児で身体が形成される時に決まっていて、生後変化することはありません。
毛の伸びる速度
頭髪は1日に0.4mm程度伸びます。1ケ月に1~1.3cm程度、1年に12~15cm程度伸びますので、肩にかかる位の長さの方(約20cm)の毛先は、生え始めてから2年程度が経っていることなります。
まつ毛は、1日に0.1~0.18㎜程度、ヒゲは1日に0.2~0.4mm程度が伸び、部位によって伸びる速さが異なります。
毛髪の強さ
日本人の標準的な太さの毛髪(0.08mm程度)は、150g前後の力で切れます。そして、1本の毛髪を頭皮から引き抜く力は50g程度です。
ですから、健康な毛髪は途中で切れないで抜くことができるのです。もしも、抜けないで途中で切れてしまうようならば、毛髪は相当傷んでいると考えられます。
毛髪の太さ
日本人の平均的な毛髪の太さは0.07~0.08mm程度です。確立された分類ではありませんが、一般に太さが0.06mm以上の毛髪を硬毛といい、0.04mm未満の太さの毛髪を軟毛といいます。
欧米人等のブロンドの毛髪の太さは0.05~0.055mm程度で日本人の毛髪よりも細いのですが、コシがあります。これはキューティクル(毛小皮)の重なりが欧米人の方が厚く密なためです。
抜け毛の数
頭髪の数は約10万本で、ヘアサイクルを4年(女性のヘアサイクルである2~6年の中間)とし、この期間で全ての頭髪が生え変わると仮定すると、1日に抜ける本数は、「10万÷365日≒68本」と算出されます。また、当協会で実施した28歳女性の1日の抜け毛の本数の調査結果は、ほぼ40~70本の範囲で、算出値と合致しました。
これらのことから、1日の抜け毛が100本程度であれば、正常な抜け毛の範囲内と考えられます。
毛髪の水分
健康な毛髪には、11~13%程度の水分が含まれ、保持されています。この水分量は周囲の湿度の影響を受け、雨の日には増えて、空気が乾燥すると減少します。健康な毛髪は周囲の環境の影響を受け難いのですが、傷んだ毛髪は影響を大きく受けるので、乾燥した冬などは水分量が少なくなりパサつきが出て、雨の日など湿った状態では水分を吸ってベタついたりするのです。